「あちらが立てば、こちらが立たず」なんてフレーズもあります。
この地球上には、人口密度が高い所ばかりではありませんから、どこかに居場所はつくれる可能性があります。
利便性などを高めようとすると、どうしても、イス取りゲームみたいになってしまって、生存競争を繰り広げることになったりします。
産業が衰退すれば、その業界に携わる人が減り、廃業や転業をしなければ生きていけなくなります。
経済が右肩上がりの時代には、ほとんど考えられなかったことです。
家族でも、同じ業界にいれば、共倒れを懸念して対策をしておく必要もある時代です。
共存を選択するためには、大切な要素があります。
それは、多様性を共有することができる「フトコロの深さ」です。
また、「相手の立場に立って、モノゴトを考える想像力」です。
近江商人は、「三方良しの精神」で繁栄してきました。
生産者も販売者もお客様も良しとする考え方です。
これが、今、バランスがとれなくなっています。
何兆円の利益を出したと発表する企業の協力会社は、青息吐息のところが多いと聞きます。
他社を犠牲にした成功は、空しいですね。
そのような流れが彼方此方にあるという世の中です。
せめて、自分の身の回りを考え直して、「三方良しの輪」の中に入りたいと考えています。