『ひとつの事柄についてすべてを知るよりも、すべての事柄についてなんらかのことを知るほうが、ずっとよい。 パスカル「パンセ』(中央公論新社)』
世の中には、「生き字引」と言われる人がいます。
今の時代は、何かと言えば「Google先生」に聞くのですが、ガラケーの時代までは、色々なことを知っている人に、聞いて教えてもらうイメージでした。
時には、「自分で調べろ」という雰囲気も、今で言うところの「ググレカス」みたいな感じでした。
パソコンやスマホでの検索は、非常に便利です。
でも、たまに辞書を開いてみると、新鮮さを感じます。
世の中で、知識人と言われる方でも、全宇宙的には、知らないコトが多いのかも知れません。
専門性が高い知識の場合は、狭く深くというイメージでしょう。
あるいは、色々なことに興味がある人は、広く浅くという感じですね。
冒頭のフレーズは、「人間は考える葦である」で超有名なパスカルによるものです。
この範囲では、広く浅くを推奨しているのですね。
そのテーマをある程度知っていると言っても、どの視点で見ているかによって、知っている内容は変わります。
今は、写真や動画を簡単に伝送できる時代です。でも、以前は電話で口頭伝達をしなければならない時代がありました。
入社試験などで、地図を言葉に置き換えて、わかりやすく説明するという問題が出されることもありました。
また、大きな動物、例えば、ゾウなどをその場にいない人にどの様に伝え、受け手が1枚の絵にするなど、様々なイメージ訓練もありました。
伝言ゲームの一つですから、相手とのコミュニケーション能力も必要で、対話をしながら、遠隔の共同作業は、面白い結果が出ることもあり、新たな気づきを与えてもらいました。
「○○について知っているか?」と問われることもありますが、表面上は知っていても、その内容までは知らないという事が多くあると自覚しています。
ですから、迂闊に「知っている」とは言わないように気を付けたいと考えています。
知識の共有と積み上げをしていきたいですね。
ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal、1623年6月19日 - 1662年8月19日)は、フランスの哲学者、自然哲学者、物理学者、思想家、数学者、キリスト教神学者、デカルト主義者、発明家、実業家である。
人物 神童として数多くのエピソードを残した早熟の天才で、その才能は多分野に及んだ。ただし、短命であり、三十代で逝去している。死後『パンセ』として出版されることになる遺稿を自身の目標としていた書物にまとめることもかなわなかった。