『あり余るほど自由な時間のある人間は、たいてい悪いことを考えるものである。 スピノザ』
日常生活で余裕がないほど忙しい時代ですが、ゆとりが持てる人と持てない人の格差ほど大きいものはないのかも知れないと感じます。
忙しいというのは、「心を亡くす」という組合せの漢字になっているように、事柄や時間に追われていると、自分の本音をケアする時間も持てないですね。
でも、このフレーズで示唆されているのは、その逆です。
ゆとりが持てる可能性がある時間があっても、悪い動機に使ってしまう人が多いのだというのです。
ローマ帝国が権勢を誇っていた時代は、奴隷か上級国民かというほど格差が大きかったらしく、上級国民は時間を持て余し、奴隷は寝られれば良しという程度だったようですね。
今の時代も、上級国民と奴隷のように働く労働者から構成されているように見える社会は、生まれながらに持っている人と、生まれながらに働き続ける人に分けられているかのように見える要素もあります。
時間給の計算でも、庶民が時間を持て余さないような、生かさず殺さずの値を示しているようにも感じます。
自分がおかれた状況を理解し、自分に与えられた時間と使命を考えて、有意義に過ごせるように考えたいですね。