「成功」というのは過程(プロセス)に関わるものです。
「幸福」は、存在に関わるものです。
ですから、
『存在していること、生きていること自体が「幸福」であり、「成功」とは関係なく、すでに人は「幸福」で「ある」のです。』(老いる勇気…岸見一郎著p144)
資本主義の世の中は、「成功者」が持て囃される傾向があります。
ただし、「成功者」の中で、「幸福」を継続的に実感できている人は、どれだけいるのでしょうね。
生き馬の目を抜くように「成功」というプロセスは、あっという間に過ぎ去り、断崖絶壁のような崖がみえて来たりしますね。
人生には、そのような要素は付き物です。
「成功」すれば「幸福」になれるというのは、ケース・バイ・ケースということのようですね。
ならば、確実な方を大切にしたらよろしいのではないでしょうか?
「幸福」ですね。
三木清氏は、人生論ノートの中で
「…真の幸福は、彼はこれを捨て去らないし、捨て去ることもできない。彼の幸福は彼の生命と同じように彼自身と一つのものである。」
と述べています。
つまり、「幸福」は自分の生命と一体という考え方なのですね。