「Highly Sensitive Person」の略。一般的に「繊細な人」と呼ばれるような、専門用語で言えば環境感受性が特に高い人のこと。以下の4つが特徴とされる。
①物事を深く処理する傾向
複数の物事を同時並行でパッと処理するより、ひとつひとつを深く考えることを好む。
② 刺激の受けやすさ
眩しい光や強い臭い、大きな音などに敏感で、強い刺激に圧倒されやすく、強い刺激より繊細なものを好む。
③共感的・情動的に反応しやすい傾向
周りの人の気持ちの影響を受けやすく、言い争う場面を見て動揺したり、美術や映画に感動したりしやすい。
④ わずかな環境刺激への気づきやすさ
物事の変化に敏感で、生活の変化を負担に感じる。
HSPは精神医学で用いられる診断名ではなく、あくまで人の持つ傾向を示すものであり、6人に1人ぐらいが該当する。
「1分で精神症状が学べる304 松崎朝樹著」より
最近、繊細さんに対する情報が、広く出回るようになり、私の傾向にピッタリ合うという人が出てきました。
冒頭の説明の「6人に1人ぐらいが該当」というのは、思ったよりも多いと感じます。
周囲でも、「私はこのタイプ」と開示してくれる人も出てきました。
あくまでも、これは、診断名ではなく傾向という注釈がついています。
でも、当事者はこの傾向で、生きづらさを抱え、苦しみさえ抱いているのです。
「思い込み」を一瞬で深くしてしまう傾向を聞いたことがあります。
それは、HSP当事者の一人の視点で感じたコトを「深読み」してしまうのです。
そこから、マイナスのスパイラルに入るといいます。
それが、事実とは違い、乖離していることが多くても、そのようにしてしまうというのです。
センサーが敏感で、深読みの内容が、自分の処理能力を越えていると思えば、なおさら、パニックに陥るのです。
対処としては、パニック症状を緩和する何かが、まず必要です。
ただ、センサーが敏感で、反射的スピードで、深読みに入るので、この特性を他に生かす工夫ができれば、また違う展開が期待でいるとも考えられます。
ただ、当事者はフリーズしてしまう事もあるので、安全の確保も課題になってきます。
当事者が気を付ける事は、同時進行でいくつかを掛け持ちしないことです。
家事の中でも、火を使う作業は、火災にならないような配慮が大切ですね。
その傾向が分かれば、家族やパートナーや周囲の人に、冷静に説明をして、理解とともに共有してもらう事で、かなり精神的な負担が軽くなることが期待できます。
「環境感受性が特に高い人」ですから、理解者を見つけるセンサーもあると期待しています。