「その翌日、ヨハネは自分の方にイエスが来られるのを見て言った。「見よ、世の罪を取り除く神の子羊。(【新改訳2017】ヨハネ1:29)」
旧契約時代には、贖罪の生け贄が必要でした。
それは、傷がない清い動物が必要だったのです。
経済状態によって、雄牛、オスの子羊、山鳩二羽または家鳩二羽、もしくは、十分の一エパの小麦粉などを捧げることに規定されていました。
「それから、モーセはイスラエルの長老たちをみな呼び、彼らに言った。「さあ、羊をあなたがたの家族ごとに用意しなさい。そして過越のいけにえを屠りなさい。(【新改訳2017】出 12:21)」
なぜ、御子イエス・キリストが「世の罪を取り除く神の子羊」と呼ばれているかについてです。
出エジプトの時に、頑ななファラオに対する創造主である神のさばきで、エジプト中の長男が死ぬと宣言されたのですが、イスラエルの一家庭に羊一頭用意され、その羊を捧げ物にして、鴨居の上と両側の柱に血を塗って過越の印にしたことに因んでいます。
出エジプトの時の出来事は「ひな形(影)」であり、御子イエス・キリストが唯一の世の罪を取り除く神の子羊(本体)」として十字架に架けられて、贖罪を確定させたのですね。
十字架に架けられたのは、過越の時に鴨居の上と両側の柱に血を塗った形状が十字架の形状と似ているのですね。預言と成就という形で取り上げられます。
十字架の形状やただの一本の杭(柱)だったのではないかと諸説論じられることもありますが、「木にかけられるものは呪われる」と言われているので、傷がない生け贄が呪われたものとされて、木に架けられた事実が大切なのですね。