「23年間会話ない夫婦」が選ばれました。
奈良県に住む18歳の男性から、「僕は物心がついてから両親の会話を聞いたことがありません。59歳の父は子どもには普通にしゃべるのに母とは一言もしゃべろうとしないのです。理由はわかりません。このままでは熟年離婚なんてことにもなりかねません。父がしゃべらない理由を解明していただき、できることなら夫婦仲良く会話する姿を見てみたいです。」という依頼でした。
竹山探偵が出向いて、父親に確認すると「子どもが生まれてから、妻が子ども中心の生活になって、拗ねたみたいになって、話さないことにしたら、話せなくなった」とのこと、これには竹山探偵も「お父さん、マジですか?」と驚愕。
「しゃべりたい気持ちはありますか?」との問いには「…はい」と気まずそうに答えるので、それなら、テレビ画面を通じて練習をしてみたが、すんなりとは行かない様子。
「私はお父さんと会話したいと思っています。奈良公園で待っているんで来てくれますか?」との呼びかけに応じて、2人が出会った頃にデートをしていた公園で会うことになった。
この様子を木陰から見守る探偵と3人の子ども達。
再び会話をした両親を見て、子ども達も号泣していた。
後日談、その翌日、お父さんが出かける時に「…」といって出て行ったのをお母さんが「行ってきます」と言ったのだと気づいて、慌てて追いかけて「いってらっしゃい」と送り出した。それ以来、新婚夫婦のようだと子ども達がいうように、毎日、続いている。
会話を交わさない両親を見て、「自分たちがいなくなったらどうなってしまうのだろうか」と心配になる子どもが依頼をして解決に至ったのが、当人達以外にも、幸福感を届けてくれたように感じます。
話さなくなるきっかけは、本当に周囲からすれば些細なことなのかも知れません。
当人にとっては、相当な疎外感からとった行動なのですね。
子育ても、適度な共有がなされないと、このようなケースは潜在的にかなりあるようにも想像します。
自分の序列が、だんだん下位になっていく疎外感は、大人性を育てていくことで乗り切れるといいですね。