アルコール依存症や薬物依存症といった、主に物質への依存症で用いられる用語。
精神依存とは、その人に制御困難な欲求が生じている状態のこと。渇望とも呼ばれる。アルコール依存症であれば、飲んだときの気持ち良さが思い出されたり、つらさを紛らわせたいという気持ちがあったりして、お酒が欲しくてしょうがなくなる。
身体依存とは、その物質の摂取を減らしたり中止したりしたに離脱症状が生じる状態のこと。離脱症状は物質によってさまざまだが、アルコールの場合、不眠、不安、吐き気などが、覚せい剤であれば眠気や抑うつなどが生じる。
物質の依存症は、精神依存と身体依存が合わさった状態と解される。
「1分で精神症状が学べる304 松崎朝樹著」より
依存的な症状を分析していくと、どうしても、どこかに線引きをする必要が出てきます。
でも、現実には、人間の身体も精神も心も繋がっていて、バラバラになっているのではありません。
ですから、一つの要因ではなく、複合的な要因の組み合わせで、何らかの症状が表出するケースでは、よく考えないと偏った対処になりかねません。
別の項で、アルコールや薬物に関しての物質への依存症を取り上げました。
ここでは、精神か身体かに線引きをした考え方を見てみます。
「精神依存とは、その人に制御困難な欲求が生じている状態」と説明され、その背景には「渇望」があります。その背景を紛らわすために、アルコールや薬物の物質を用いるのです。
それは、刹那的ですから、「渇望」が解消されることなく、エスカレートして、物質の量が増えていくケースがあるのですね。
市販薬のオーバードーズなどに至るケースが増えています。
「身体依存とは、その物質の摂取を減らしたり中止したりしたに離脱症状が生じる状態」と説明されます。
その背景にアプローチすることなく、物質を制限するという方向に向かうと、「離脱症状」を強く感じる可能性を考えています。
ここでは、「アルコールの場合、不眠、不安、吐き気など」、「覚せい剤であれば眠気や抑うつなど」と説明されていますが、かなり深刻な状態ではないでしょうか?
そもそも、「百薬の長」と言われるアルコールに対しての関わり方に、大きな課題を感じるのです。
薬物でも、合成薬物は特に、望まない身体への影響も懸念されています。
自分に合った使用量、使用方法を考えて、慎重に向き合う事が大切だと考えています。
その前に、自分自身の依存症の傾向にいち早く気づくことで、これらを回避できる可能性が高まります。
甘いお菓子、甘い飲み物なども、その入口です。
それらを嗜むか、それらに溺れるほど引っぱられるかで、その後の人生は変わります。
何かで、不安を感じたり、イライラしたりする時に、アメ玉一つで気持ちが落ち着くという事例もあります。
それで、収まらないのなら、何かの「渇望」が解消されていない可能性が高いのですね。