『 ◇藪から棒(日本のことわざ)
不意をついた行動をすることをたとえた言葉。唐突さ、不意打ちを表している。藪の暗がりから急に棒が突き出してくると、誰しもが驚くということからこの言葉が生まれた。江戸時代の浄瑠璃『鑓の権三重帷子」では、「藪から棒と申さうか寝耳に水と申さうか」といった使われ方をしており、「寝耳に水」とほぼ同義 である。また、そのほかに似た言葉として「青天の霹靂」「窓から槍」などといった言葉もある。いずれも、とっさの出来事を何かにたとえて創られた言葉である。』
ルー大柴さんが「藪からスティック」といった原型のフレーズです。
何か、実物と少し違う要素を修正したくなるという人間の性質があるようです。お笑いの要素は、他人を傷つけないようにできれば、より多くの人が楽しめるはずです。自分も貶めないネタが出来れば最高です。
近年では、ぽっちゃり体型でパンツ一丁で、全裸に見えるポーズをとり、決め文句が「大丈夫履いてますよ」でブレークした、「とにかく明るい安村」という芸人がいます。彼は、海外のオーディション番組に出演するときに、決め文句の英訳を落語家の桂 三輝(かつらさんしゃいん)氏に相談したと言います。
その結果、「ドント・ウォーリー・アイム・ウエアリー」になったのです。これで、大受けしたという動画は、バズりました。
本来なら、「ドント・ウォーリー・アイム・ウエアリー・○○」で完結するのだそうですが、相談を受けた桂 三輝氏によると、人間はその空間を埋めたくなるのでそのままにしたとコメントしています。
その狙いが的中し、「ドント・ウォーリー・アイム・ウエアリー」と叫ぶと会場からは「パ~ンツ」の大合唱が起きるようになったと言います。
不完全な言い回しやトンチンカンなことを言うことが、周囲の人を活性化させる一面があるのですね。
さて、冒頭のフレーズです。
自分が予想もしていなかった局面で、自分に都合が悪い情報が出てくるという場面が想定できます。
そんな時に、口をあんぐりと開けて、佇むしかないのかも知れませんね。
家族の中でも、言いにくい事があります。
どのタイミングで、その話を切り出そうかと迷うときもあります。
その話を出されて都合が悪い人からすれば、急に藪から棒が出てきたような感覚になるのですね。
落語などのセリフには、よく使われているように感じます。
都合が悪く感じて居る人は、話を切り出す「間が悪い」と、動揺のあまり相手を責めるのですが、その姿が笑いを誘発するのです。
いつ藪から棒がでてくるか分かりませんので、そんな事もあると想定しながら、生活していきたいですね。