『小銭は人をお金持ちにし、大金は人を貧しくする お金は君を見ている335pより』
この前に書かれているのは、マンハッタンで40代の男性が物乞いをしていたストーリーが記されています。
気前の良いインド人女性からかなりの額の紙幣を受け取ると、1セント硬貨3枚を道ばたに捨てて去ったというのです。この本の著者は、思わずそれを拾ったとのことです。
この著者は、今でこそ、大金を手に入れて、物乞いをしなくても良い生活をしていますが。その歴史は、お金がない経験をイヤと言うほどしてきたようです。
日本でも「一円を笑う者は一円に泣く」という言い回しがあります。これは、支払いの時には、一円足りなくても支払ったことにはならないからです。
人生の中にはそのような局面があちらこちらにあります。
分かりやすくゴルフに例えると、トーナメントの予選を通過するためには、「1」足らなくても通過できないのです。不用意なパットで一打ロスすると、それが後々まで響いてくるという代表例です。
日常生活の中でも、もう少し、あと1分早めに取り組めば出来ていたという経験を持つ人は多いのではないでしょうか?
この著者であるキム・スンホ氏は、コツコツと小銭を積み重ねながら、大事にしてきたのです。
その大事にしてきた小銭たちが今日の自分を支えたと言うのです。
突然の大金は、魔物なのかも知れません。
自分の器以上のものが手元に来ると、それに翻弄されるのでしょう。
運が回ってきたと思っても、それによって、良好な家庭環境が悪化していくという例は多いようです。
少しずつ、自分の身の丈に合っていくというステップが大切ですね。
彼は「富が似合う人間」という表現を最後に述べ、その習慣化を奨めています。
そうすることによって、「富に逃げられないようにする」のだそうです。
また、「些細な行動のなかに、その人の人生のすべてが表れる」とも述べています。
富は、結婚相手を探しているという感覚です。
確かに、心地良い所に落ち着いていたいでしょうから、その器としての自分を見つめていく必要もあるのですね。