『真実であれ、若き人々よ。(中略)深く、恐ろしく真実を語るものであれ。自分の感じることを表現するに決してためらうな。(中略)おそらく最初君たちは了解されまい。けれどもひとりぼっちであることを恐れるな。友はやがて君たちのところに来る。 オーギュスト・ロダン『ロダンの言葉抄』(岩波書店)』
「考える人」は、数多く複製され、世界の至る所にあります。
そのモデルが誰なのか? 「ダンテ」という説と「ロダン」という説があるらしいです。
私には、その真実を知る由はありませんが、興味深い話です。
『地獄の門』を覗き込む男として発表され、「詩想を練るダンテ」と名づけられたが、発表するときは「詩人」とされた。その姿は地獄の中を覗き込み、苦悩している姿で、その地獄の中にはロダンが認知せず、世間にも隠していた子であるカミーユの姿がある構図になっています。
どうやら、ロダンの人生にも地獄を意識する何かがあったようですね。
『考える人』というネーミングは、鋳造したリュディエがによるのだそうです。
私が、このフレーズに惹かれたのは、同調圧力が高まる世の中で大切な要素だと思ったからです。
際立っているのは、「深く、恐ろしく真実を語るものであれ」という部分です。
自分の信念に基づいて発言をして、その結果、「ひとりぼっち」になることになっても恐れてはいけないというのです。
かなり、大胆でリスキーな状況です。
でも、なあなあで同調するよりも、大切な事だという説得力を感じます。
ロダン自身の人生にも、そのような経験があったのでしょうか?
彼は、「友はやがて君たちのところに来る。」と締めくくっています。
考え方が変わると、付き合う人の変化していくのが人生です。
自分の自主性を大切にし、思考の歪みを修正していれば、良い出会いが巡ってくると信じて、習慣化をしていきたいと考えています。
フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダン(フランス語: François-Auguste-René Rodin、1840年11月12日 - 1917年11月17日)は、フランスの彫刻家。19世紀を代表する彫刻家とされ、「近代彫刻の父」と称される。代表作に『地獄の門』、その一部を抜き出した『考える人』など。
パリ在住の労働者階級の子として生まれた。父ジョアン・バティスタは警察に雇われる事務員で、オーギュストは妻マリーとの間に生まれた2人目の子供だった。ロダンはエコール・デ・ボザールなどの美術の専門教育(アカデミズム)を受けず、特に青年期以降はほとんど独学で彫刻を習得したことで知られている[1]。
そして1889年、『地獄の門』を覗き込む男を一つの彫刻として発表した。はじめこの彫刻には「詩想を練るダンテ」と名づけられていたが、発表するときは「詩人」と名づけられた。この像は誰を表しているのか、ダンテであるという説もあるが、ロダン自身であるという説もある。その姿は地獄の中を覗き込み、苦悩している姿であり、その地獄の中にはカミーユ、ローズとの間に出来た息子(この子のことをロダンは認知せず、世間にも隠していた)の姿がある。なお『考える人』という名はこの像を鋳造したリュディエが付けたものである。