『上達に至るに二道あり、理より入るものあり、業より入るものあり、何れより入るも善しといえども、理より入るものは上達早し、業より入るものは上達遅し。 千葉周作』
以前に取り上げた「ガッツはレッドオーシャン」を適確に説明している様なフレーズだと思います。
興味があるテーマに対する温度差は大きいようですね。
また、上達していく速度にも差があります。
理論から納得して上達していくタイプと、とにかく体で覚えるタイプに大別できます。
千葉周作氏によると理論から入る方が、上達が早いとのことです。
技の千葉(北辰一刀流)として、地位を確立した剣の師範として、多くの門下生を見てきた経験からの評価なのでしょうね。
剣の道は、何よりも冷静さ、そして、大胆さ、ここぞという時の勇気が必要です。
真剣勝負ともなれば、いのちをかけた勝負となりますからなおさらですね。
人一倍、熱心に稽古に取り組むことは当たり前のことで、それと合わせて理論も基礎に据える必要があったのですね。
その上で、場数を踏むことが上達への近道だったのでしょう。
今のデジタル機器でも、ある程度は直感操作できる様に作られていますが、より深い操作方法を知るためには説明書やインターネットの検索を通じて理論的に理解して対策をたてていくことが必要です。
「少し動作がおかしくなったので、叩いてみる」というのは、日本の昭和のトランジスタラジオには有効な部分もあったかも知れませんが、デジタル機器には通用しないようです。
また、人とのコミュニケーションでも、ボディコンタクトは最低限にしなければならない時代の流れもありますので、お互いに心地よい関係性を整えて行く必要がありますね。
それらも含めて、上達していきたいモノです。