『よく愛するものはよく憎む事を知っていると同時に、憎む事の如何に苦しいものであるかを痛感し得るものだ。 有島武郎』
愛と憎しみは、コインの表と裏のようですね。
愛は、漠然としているけれど、愛する対象があり、「大切」なものにフォーカスをする。自分の中に、愛の対象をイメージして、関わりが熟成するように思いを膨らませていくように感じます。
しかし、その対象が生き物であると、お互いに、それぞれの気持ちがあり、重なり合う部分が多ければ、関わりの熟成されていくのですが、そうも行かないというケースがありますね。
すれ違いですね。
よかれと思ってしたけれど、相手は喜ばなかったとか、迷惑顔をされたとかで、距離感に変化が生じたりして、関わりの調整が不可能という領域に至ると、関係が終息に向かいます。
愛のもう一つの面は、「愛」と「憎しみ」の線上の気持ちの変化もありますね。
「愛憎」という言葉もありますからね。また、「憎らしい」とか「憎めない」等の表現をするときもあります。
それだけ、相手に対して関心が強いという事で、執着に近い感情かも知れません。
自分の愛情を伝えるだけではなく、相手の愛情をも得たいという気持ちが強いと、嫉妬や憎しみと行った裏返しの感情がわき起こってくるのでしょうね。