『私の最初の弁明の際、だれも私を支持してくれず、みな私を見捨ててしまいました。どうか、その責任を彼らが負わせられることがありませんように。しかし、主は私とともに立ち、私に力を与えてくださいました。それは、私を通してみことばが余すところなく宣べ伝えられ、すべての国の人々がみことばを聞くようになるためでした。こうして私は獅子の口から救い出されたのです。主は私を、どんな悪しきわざからも救い出し、無事、天にある御国に入れてくださいます。主に栄光が世々限りなくありますように。アーメン。(2テモテ4:16-18)』
パウロの心情の吐露ですね。
「人は誰も支持してくれなかったが、そのことで、誰も責任を負わせられないように。」
と、心配しています。
人間であれば、加勢してくれなかった人に対して、恨み辛みが出ても不思議ではないのですが、パウロの場合は、その人達のことでさえ気遣いをみせているのです。
なぜならば、パウロには最強の味方がいたのです。
まさに「天の助け」ですね。
「主は私とともに立ち、私に力を与えてくださいました。それは、私を通してみことばが余すところなく宣べ伝えられ、」
とあるように。
当時のローマ帝国の支配下では、すぐに、反体制の勢力は、ライオンのエサにされたようです。
しかし、パウロは、「私は獅子の口から救い出された」とも記しています。
パウロは、天涯孤独と思える状況下でも、悲観に沈むことなく、人を恨むことなく、淡々と自分の役割を果たしたのですね。