『道徳は、われわれが個人的に好かない人たちに対してとる態度だ。』『理想の夫(オスカー・ワイルド)』
道徳とは、
人間がそれに従って行為すべき正当な原理(道)と、その原理に従って行為できるように育成された人間の習慣(徳)。はじめ慣習、風習、習俗の中に現われるが、人間の批判的な自覚の高まりとともに、慣習や習俗を批判し反省しながら、慣習から分化した精神的規範や規準として現われる。【日本国語大辞典精選版】
と、記されています。
筆者は、「よりスムーズな人間関係のための規律」とか「暴力や殺人沙汰を回避するための知恵」などと考えています。
『道徳は、われわれが個人的に好かない人たちに対してとる態度だ。』とは、「暴力や殺人沙汰を回避するための知恵」なのではないかと思えるのですね。
教育としての道徳は、また、質が違うものというニュアンスも感じます。
歴史的背景には、国家が権力の下に国民を掌握して思いのままに支配したいと道徳を利用したケースもありますからね。
対等な信頼関係を構築できる所から、役割のシェアができなければリレーションが成り立たないのです。
権力が健全化されない限りは、道徳教育は難しいのかも知れません