『香をかぎ得るのは、香を焚き出した瞬間に限るごとく、酒を味わうのは、酒を飲み始めた刹那にあるごとく、恋の衝動にもこういう際どい一点が、時間の上に存在しているとしか思われないのです。夏目漱石『こころ』(新潮社)』 私は、酒とはほぼ無縁の生活をし…
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