「さて、パリサイ人の一人で、ニコデモという名の人がいた。ユダヤ人の議員であった。この人が、夜、イエスのもとに来て言った。「先生。私たちは、あなたが神のもとから来られた教師であることを知っています。神がともにおられなければ、あなたがなさっているこのようなしるしは、だれも行うことができません。」イエスは答えられた。「まことに、まことに、あなたに言います。人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません。」ニコデモはイエスに言った。「人は、老いていながら、どうやって生まれることができますか。もう一度、母の胎に入って生まれることなどできるでしょうか。」
3:5 イエスは答えられた。「まことに、まことに、あなたに言います。人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。肉によって生まれた者は肉です。御霊によって生まれた者は霊です。あなたがたは新しく生まれなければならない、とわたしが言ったことを不思議に思ってはなりません。…(ヨハネ3:1-15【新改訳2017】)」
フルクテンバウム師の解説によると、パリサイ派のユダヤ教には「新しく生まれ変わる方法が6つ」あるそうです。
(1)異邦人がユダヤ教に改宗したら、その異邦人は生まれ変わったと宣言される。
(2)王として戴冠式を迎える時に、その王は生まれ変わったと宣言される。
(3)ユダヤ人の成人式(バルミツバー)の儀式で生まれ変わったとされる。
(4)結婚した時に生まれ変わったとされる。
(5)ラビとしての任職を受けることで生まれ変わったとされる。
(6)ユダヤ教の神学校の校長に任命された時に生まれ変わったとされる。
彼が、知っている生まれ変わることは、(1)~(6)で、彼が対象になる(3)~(6)はすべて体験済みだったのです。
ですから、ニコデモというラビの先生がコッソリとイエスの所に来て質問をしたのです。
彼が知らなかった「霊によって生まれる(新生)」の方法をイエス・キリスト直伝で教えられたのです。
その大切な二つのステップが次の箇所に記されています。
「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。(ヨハネ3:16【新改訳2017】)」
第一ステップは「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。」で、創造主である神の側ですでに完成されています。
第二ステップは「それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」で、イエスが神の贖いの仲介者でありそのイエスを信じることで霊的に生まれ変わることができるということなのですね。
ニコデモにとっては、全く新しい解説ですから、信じるのに3年間ほどかかったようですね。
ニコデモは、やがて、十字架に架けられて死亡したイエス・キリストを葬る一人になるのです。
ただ、信じることがどれ程の葛藤を生み出すかということなのでしょうね。
創造主である神から示された「霊によって生まれる方法」は、これだけです。シンプルに「信じる」か「信じないか」のどちらかだけなのですね。